こんにちは!佐久市の歯医者 竹内歯科医院の院長 竹内勝泉です!
今回の“歯の豆知識”は「口臭」についてです。
新型コロナウィルス感染予防対策でマスクを装着することが多くなり、人と会話をするときの口臭を感じにくくなっているかもしれません。だからといって「口臭」についてのアプローチを怠るのはよくありませんね。
では自分の口臭が気になったことのある方はどのくらいいらっしゃるのでしょうか?
ある調査では、対象者4,700人に対し実に90.6%の4,258人が自身の口臭が気になったことがあると回答されています。このことから大多数の方が気にしているものだということがわかりますね。
ただ口臭というのは、実は誰にでもある程度は存在するものです。
朝起きてあくびとともに息を吐き出したときに口がにおうと感じたことありますよね。しかしその後、朝食を摂ったり歯磨きをしたりするうちに気にならなくなっていきます。
これは、そのにおいに鼻が慣れたわけではなく、お口の中のにおい物質が食事や歯磨きで減っているからなのです。1日の中で自然に増減するこうした口臭を「生理的口臭」といいます。寝起きなどににおいが強くなることがありますが一時的なものです。またにおいの強い食べ物を食べたときの口臭も一時的なものです。
一方で強いにおいを持続的に発する口臭を「病的口臭」といいます。
いわゆる不快な口臭と客観的に認識されやすいもので、においの原因がなくならない限り存在し続けます。
原因としては、歯周病などのお口の病気、お口とつながっている耳鼻咽頭の病気、内臓などの病気が考えられます。
ちなみにからだの病気が発するにおい物質が血液に乗って肺に至り呼気として吐き出されるというのは相当病気が進行した状態です。
また食べ物のにおいが胃から上がってくるというのも、食道と胃の境界に括約筋があるため普通はにおいの通り道は閉じられているのであまり考えにくいです。
つまり強い口臭の原因として疑われるのはお口の中なのです。
ある調査では日本人の1日の平均歯磨き回数は2.2回というデータが出ています。口臭は読んで字のごとく「口の臭い」なのですが、歯みがきを毎日しているという意識のあるせいか、においの原因が実はお口の中にあるということを意識していない人が多いようです 。
次回はお口の中で発するにおいについてもう少し詳しくお伝えしますね。