こんにちは!
佐久市の歯医者 竹内歯科医院 院長の竹内勝泉です!
第4回”歯の豆知識”
1ヵ月あまり間が空いてしまいました (-_-;)
前回の続きとなります!
歯周病って?PART2!
前回は、歯垢のお話までしました。
歯垢が溜まるとどうなるのか?というところで終わっていましたね。
どうなるのかというと・・・
なんと!唾液や歯肉からの滲出液に由来するカルシウムによって石のように固まってしまうのです!
これを一般的に【歯石】と呼びます。
ちなみにこの歯石そのものに、直接的な病原性はないのですが、歯石表面はざらざらしており歯垢(プラーク)が付きやすくなってしまうのです。
つまり、歯石がたまってくるということは、歯周病が悪化する要因の一つなのです。
ちなみに歯石にも付いている場所によって名前が違ってきます。
歯肉より上に付いている(実際に目で見えている)歯石を【歯肉縁上歯石】
歯肉よりも下…歯肉溝の中や歯周ポケットの中…に付いている歯石を【歯肉縁下歯石】といいます。
【歯肉縁上歯石】は、唾液由来のカルシウムで固まっており歯の表面にそれほど強く付いていませんので比較的簡単に除去することができます。
ですが【歯肉縁下歯石】は、滲出液や血液などが基になって固まって、歯肉縁上歯石に比べると歯石になるまでが遅いのですが、かなり強固に歯の表面に付いてしまいます。
歯石を取り除くことは、歯垢をためにくくするということが目的になるのです。
では歯垢が歯石になるまでってどのくらいの時間がかかるのか・・・
歯垢が付き始めてから2日から14日ぐらいで硬くなり始めると言われています。
ですので結構早く簡単に歯石になってしまうとご理解ください。
歯垢はご自身で除去することは可能です。・・・が、細かく言うと歯垢になる前の※バイオフィルムがというものがあるのですが、これが形成されるとご自身ではこのバイオフィルムまでは取り除くことできません。バイオフィルムは歯科医院でプロ(歯科衛生士)による機械的清掃でようやく除去できるのです。
さらに歯石になるとそれこそご自身で取り除くことはできません!
さらに歯周病が悪化したら・・・
歯を支えているのは、歯肉ではなく歯槽骨という骨でしたね。
その骨が溶けてなくなってしまうのです。
つまり泥の中に棒が刺さっているようなもの・・・ぶらぶらな状態です。
このような状態では噛もうと思っても噛めませんよね。
最悪は抜歯、もしくは自然に抜けてしまうのです。
ちなみに20歳代の歯周病の有病率は約70%
30~50歳代で約80% 60歳代はなんと90% !
歯周病の治療は、何といっても歯磨きと歯石とりです。
さらに歯周病菌が検出された方には菌のコントロールが重要です!
またこの菌によって全身疾患が引き起こされている可能性がたかいのです!
これについてはまた詳しくお伝えしたいと思います(^_-)-☆
ですので毎日のセルフケア(歯磨き)と定期的なお口のクリーニングの重要性がお分かりいただけたでしょうか(^_-)-☆
竹内歯科医院では成人の方には4ヵ月毎の定期的なメンテナンスをおススメしております。
死ぬまでご自身の歯で!というのが私たちの願いなのです!
※バイオフィルム(菌膜): 微生物により形成される構造体 基質と水があればあらゆるところに存在する。身近なところでは台所などのぬめりなど。 歯は個体で液体の唾液に囲まれており、口の中は温度的にもバイオフィルムの繁殖に最適な環境といえる。(ウィキペディアより)